本当にやりたいことがある人は、やりたいことのためにリソース(ヒト・モノ・カネ)を集めて来るんだと思いますが、弊社を含む進化できない企業は自己資本の枠で、ヒト・モノを集めようとするようです。でも実際にはヒトベース、モノベースでやりたいことがあるときに、ファイナンス(資金調達)してくるものだと思います。

我々の業界なんかでも、新卒採用がやりたいと思っても、大卒新社会人の期待値に応えられる就労条件、就労環境、育成制度など、高度な社内整備には採用から戦力に変えるまでに莫大なお金がかかりますし、かと言ってコストを惜しんでは新卒のメリットは生かされず、ただ未熟な若者だけの企業と化します。

仮に新卒採用の目的を明確にするならば、愛社精神と帰属意識の強い社員を生え抜きで育成できるという点にメリットがあるのですが、そういった素養としての定着率の高い人を採用したとしても、従来の社員の定着率が低い企業では彼らの期待に答えられず、極端な苦戦を強いられ時に崩壊してしまうと思われます。

ところがこういった従来社員の整備を抜きにしても、新卒採用で成功することができるとすれば、従来社員と新人社員の入れ替わりまでの期間、売上減少や育成による生産性の減少に耐えるため、ファイナンスに強みがある企業であれば、長期のランニングコストを維持して成長を待ち構えることができると思います。

なかには、利益の次期投資先を新卒採用にどんどん投下していく企業もあるでしょうし、それでも足りない場合はVC(ベンチャーキャピタル)や個人投資家、積極投資を行う大手企業、銀行融資などで大型資本を調達して、生産性が低い時期を乗り越えるための足場固めをする企業も多いことだと思います。

資金調達とは、将来の利益を前借りして現在の投資を行うためのものですが、無借金経営などを掲げる経営陣にはこういった概念にたどり着くことは難しく、おそらく自己資本や自己資金、もしくは利益を投資に割り当てるこしか方法を考えません。ですが問題はお金ができたら動くのか、お金を借りて先に動くのかということです。

時に経営者は夢を語りますが、夢を本気で実現させたい人、チャンスに強い人が資金調達に時間をかけたり、利益を待って投資を行うでしょうか?それはやや話が矛盾しすぎています。資金調達は借金ですが、いわゆる個人の借金とは全く別次元の完全投資目的の資金の使途があるはずです。

ファイナンスのバリエーションが少ないということは、成長のためのリソース集めが弱いということにほかなりません。仮に少しでも金融に知識がある大学生であれば、ファイナンスの弱さは夢実現の力の弱さだと簡単に見抜かれます。一言で言えば、「財テクくん」には「経営者」は荷が重すぎるということだと思います。

つまり同じように新卒採用を行っていても、某企業ではうまくいき、某企業ではうまくいかないのは、こうした経営者の資質としてのファイナンスのスキルに依存しているからだと言えます。いかなる手段を用いたとしても目的を達成するために資金調達してくる力があるか、もしくはコスコカットでしか資金を念出できないかの違いですね。

これはそもそも、財テクのポイントはリスクカットとリスクヘッジに重点がおかれることに対して、経営計画の実行はハイリスクハイリターンを完全遂行するための計画力とリソース集めに重点が置かれます。成長や進化のためにリスクテイクするのが経営者であり、リスクヘッジするのは財テクくんだということです。

冒頭の本当にやりたいことがある人は、ヒトベース、モノベースで将来の計画を立て、それをいち早く実現するためにリソース(ヒト・モノ・カネ)集めに余念がありません。特にファイナンスというレバレッジを活かすのがとても上手にならなければ、口ばかり達者になって行動が遅々として伴わくなってしまいます。

ヒト・モノ・カネ=人財育成・マーケティング・ファイナンス

弊社を含め、わかっていそうでわかってない企業は、仮に成長はできても絶対に進化はできなそうですね。

松田