連休は毎年忙しいのですが、今年も例に漏れず堅調な滑り出しといったところですが、消費税増税のタイミングもあって4月の頭の買い控え分が5月に回ると言われています。その分万全な体制でまちうけれるように、今年の大型連休は企業側でも例年とは違う準備が必要なシーズンになりそうです。

そう考えると毎年毎年たいして何も考えずにだらだら営業していたなって今更ながらに思いますが、データや統計から推測できることも限界がありますし、なにもかも企業側の言い分が通るわけでもありませんし、どこを犠牲にしてどこを確保するのかがとっても重要なんだなと思います。

さて、5月に入り定例の月例報告会を開きましたが、幹部陣の成長著しく巻き込み型の会議・報告会と進化を遂げてきているという実感があります。目下7月に開始する「新・人事考課制度」、「給与制度改革」などを踏まえた組織内での活発なディスカッションと健全な体制でのスタートのための基盤づくりが旺盛です。

報告会1
当社では新卒採用を受け入れるほど資金的にも時間的にも企業として万全の準備が取れません。人事、総務、その他そういった研修に回る人材の人件費確保は、零細中小企業にはなかなかハードルが高く、かといってここを経営陣が兼任してしまっては、ぐるりと回って本末転倒してしまいます。そこで、考え抜いた結論として、中途採用の徹底的なふるい分けと、採用後の徹底的な社員研修制度の導入にたどり着きました。


採用のふるい分けとは、当社ではできないような新人研修を前職の企業で受けた事があるかがキーポイントとなり、社員研修は育てたい人材像の追求です。採用でのノウハウは企業側にそれぞれあるでしょうが、当社ではいかに当社ではできない経験を積んだ経緯があるかどうかに焦点を絞って、中途採用市場という極めて熾烈な採用市場で効果を期待できそうな仕組みを構築できるかを考えてきました。

また厳しい条件下で採用までマッチングが進んだ人材においても、入社後に当社規定に準ずる能力や素質があるかどうかも非常に重要な基準であるのでここも手抜きなしで取り組むとなると、幹部陣の経験がとても重要になり、さらに練度の高いマニュアルを作成できるかどうかは、本当にハードルが高い作業です。

報告会2
この研修マニュアル作成は、企業としての成長の大きなターニングポイントになる部分として、企業にとっては組織づくりの基盤の作成、幹部陣にとってはこれまでの経験の集大成、社員みんなにとっては行動指針を本質的に理解する重要な指標、新人にとっては新しく入社した企業の行動の歴史のすべてがそこにあると言っても過言じゃないという気がします。そのくらいだれにとっても会社の中心部分を意識するツールであるという認識を持ってマニュアル作成できるかどうかが今回の課題です。 


こういう部分にビジョナリーで抽象的な発信しか行わないと、よほど先天的、もしくは素質として自分で考え抜く力が養われてる人材しか、マニュアルの効果を期待することができません。マニュアルは作業の練度の基準をどこに設けるかを定めたり、さらに平準化できる部分を平準化するものですが、この平準化出来る箇所の基準が高い組織が、競争に強い組織と言っても過言じゃないような気がします。

日々の業務の中からすでに考える力の育成は始まっていますが、企業としての考える文化を醸造していけるかどうかは、人材を人"財"に変えていくための極めて重要なファクトだと思います。ただただ人を大切にとか、想いをカタチにと言っても、TOPの鶴の一声で運営してる会社には、競争で勝ち残る力は養えないと想います。

綺麗事ではなく、実際に戦う力、地に足をつけて歩ける力、それを組織のために出し惜しみなく発揮できる柔軟で前向きなフィールドが揃って、はじめて人は力を集めて本気を出せるような気がします。そのためにできる企業の努力は、資金、時間、その他リソースを駆使した、本気の人財育成じゃないかなって想います。

結局のところ、勝負度胸、忍耐力、学習意欲、精神力、資金調達力、市場優位性、種々の人脈、経験値、どれをとっても社長が考えた枠以上には成り得ないですね。そして最後は社長以上の人財が社内のあちこちで活躍できる会社づくりが社長の仕事だと言い切れそうですね。

まだまだ修行の日々は長そうです(笑)

松田