今から約1年半ほど前だったでしょうか?創業も3年が過ぎたころ、それまでより社交的になり、人に会い話を聞くようになりはじめてました。とにかくそういう機会があれば経営者さんに会いに行き、どんな規模感でどんな目標をもって事業に取り組んでいるのか、知りたかったんです。


❏世間を知って葛藤する

きっかけは、あるとき「ダイヤモンドメディア」さんという不動産業者向けのWEBサイト制作を中心に運営されている企業さんの”仲介業者向けセミナー”に、飛び入り講師として参加させていただき、その場でご参加いただいた大勢の同業の方々と交流が始まったのがきっかけでした。そのおかげで、それまでの仲間内だけの狭い世界観から、井戸の外に飛び出します。

創業の苦しい時期、一点突破という言葉は、会社でも合言葉というか(自分だけかもしれないですが)そういうムードで暗夜行路を踏破していく感じでした。ですので外界との接触は控えめながらも、仲間内との閉ざされた世界観だけで、十分な絆がありましたし、何より仲間が心強かったですし、結果がついてきました。

ですが、世間で非常に優秀な成果を出し続けている数多くの経営者の存在を知り、その実態を確かめてみたいという欲求が強く自分の中から湧き上がってきました。いろんなタイプの個性的な経営者の方とお会いできたと思いますが、僕の中でも好き嫌いというか、どうしてもそれは自分には無理だなって考え方の方もいますし、憧れる方もいます。

でも、一番の刺激は同世代で、創業年数、社員数、事業規模に親近感のある企業の経営者さんたちで、このタイプの方々には、お会いできるたびに強烈な刺激をもらっていたと思います。「彼らにできるのに俺にできないわけがない!」という、根拠のないバイアスのかかりまくった(笑)自信を持てるようになって来たんだと思います。


❏自社の問題と自問自答

そういう中で、自分たちの企業に足りないものを直視させられるようになり、そうでありながらも、割と生き生きと働いているその時の社員たちを見て、自分自身はどうあるべきかを葛藤するようになり始めました。もちろんプライドの高い僕は一人内向きに「俺はどこを目指してたんだろうか?」とかなんとか(笑)ぶつぶつ独り言でもつぶやいていたと思います。

当時の会社内には僕を含む創業メンバーと中途採用メンバーが混在し、実力も拮抗し始めてきており、比較的安定的なポストにいる創業メンバーと、ポストを狙って試行錯誤する中途メンバーの間で、価値観の違いの議論が生じている状況でした。僕はどちらかと言えば静観するというか、やや創業メンバー寄りであったと思います。

どうしても思い出が捨てきれないというか、草木一本生えてないような荒れ果てた大地を、ともに耕してきた仲間には、創業のタイミングで約束というか宣言というか、「全員でいい暮らしができるようにしたい!」とありがちな(笑)発破をかけ続けてきましたし、苦楽を共にした仲間には特別な思い入れが、例にもれず自分にもありました。

だけど、優秀な中途採用組を採用したことによって、実績以外にも評価に値する基準があることは、自分の目にも明らかでしたし、かといって社長裁量での人事の限界を感じつつも、私情を優先していたように思います。そしてその思いの陰で、どうにか創業メンバーには、今本人たちに足りないものを、自力で身に着けてほしいと、都合の良い考えに逃げていくようになっていました。。。


❏来たるべき決断の時

ですが、マネジメントではちゃんと”決断”を迫られるときがやってくるんだと思います。創業組、中途組などというおセンチな問題ではなく、「自分たちの自己満足」を目指すのか、「果てなき成長」を目指すのか、という企業としてのビジョンを”内に向けるか””外に向けるか”の決断をきちんと下さなきゃ、諸問題全てに影響を及ぼし始めるタイミングがあるんだと思います。

そして僕は同世代の刺激的な経営者たちの目指していた、「果てなき成長」への道のりにどうしても心が動いてしまいました。そしてそのためには、”確かな方向性”が必要になり、また”確固たる計画”、”上層部の不足スキル習得”、”最適な人事評価制度”が必要だと知りました。

これらを、誰に相談することもできず、創業組、中途組が拮抗する中、どのタイミングでどのように社内に漏れなく浸透させて行けばよいかを、最終的に決断し、あえてその時点ではまだ十分均衡が取れていた自社内に投下していくことになっていきます。

自分自身では”不退転”の決意を固めていましたが、決意の強さは、時に無意識のうちに少々過激な表現となり後悔することもありますね。この僕自身の個人的な葛藤の果ての、経営者としての自己を問うと言う、少々”身勝手”ともいえる”孤独な決断”が、徐々にそれまで”ほんわか”まとまっていた会社に、爆弾を落とすことになっていったのです。

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松田