1日1クリックにご協力お願いします

企業をマネジメントするのに収益力の向上と同じくらいもう一つ重要なことがあると考えています。

企業は市場規模に合わせた供給を行うための投資を続けることで成長していくと思います。
それと同時に規模が拡大するということは、直面するリスク発生の可能性が大きくなっていきます。
製造業であってもサービス業であっても顧客に触れる機会が増えればリスクも当然増大します。

仮に、業態別で製造業、サービス業、その両方をもつ事業の3つに分けて考えてみたいと思います。
取引相手が個人か企業かによって建設業・卸売業は製造業、小売業はサービス業に分類します。
例えば、メーカーは製造業、販売代理店はサービス業、飲食店はその両方だと言えます。

要するにものを作る人、売る人、その両方を行う人に分類させていただいたことになります。
では規模を需要に対し最適化していくとき、作る事業と売る事業ではリスクは同じ種類でしょうか?
製造業においての人の役割とサービス業においての人の役割の違いがここにある気がします。

製造業は製造方法を統一し複製品を大量に作り出すことで生産力を高めていけるのだと思います。
この場合製造方法が安全基準を満たして効率よく供給されることでリスクを回避できるのでしょう。
逆にサービス業はマニュアル化することで人の行う動きに規則性を持たせて安定化を図るでしょう。

製造業の事故やクレームのターゲットは製品そのものであり、サービス業では人になってきます。
人の品質を管理することができるかどうかがサービス業の拡大のポイントだと僕は思います。
この点から考えるとサービス業を伴う事業の拡大がいかに難易度が高いのかが分かりますよね。

まして飲食店のように商品と人の双方のリスクを伴う事業はさらに難易度が高いと言えそうですね。
拡大する企業ではその末端の責任や被害を本体が被る可能性を想定していく必要が出てきます。
人材育成を生産性の強化の観点からだけで捉えると後のリスクマネジメントに差し支えます。

ちなみに僕はブランドを形成することは企業のマネジメントにおける重要な課題だと考えています。
そして何より品質=クオリティとはブランドを形成していくためには必要不可欠な要素と捉えています。
そのブランドを維持するためには品質管理を重点に据えたリスクマネジメントが必要になってきます。

収益力を高めるためにはマーケティングとイノベーションは避けて通れないのは事実でしょう。
ですがプロジェクトマネジメントとリスクマネジメントの並走が企業の成長には重要だと思います。

松田